生きていることの科学
生きていることの科学 生命・意識のマテリアル (講談社現代新書)
- 作者: 郡司ペギオ-幸夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/06/21
- メディア: 新書
- 購入: 5人 クリック: 24回
- この商品を含むブログ (58件) を見る
マテリアルとそれを数学上の概念として抽象化したスケルトンがポイントなのでしょうが、結局マテリアルが何かはわかりませんでした。
新書ということで、わかりやすく書こうとした事が逆に仇になっているかもしれないですね。
というわけでレビューは書けません。ただ、非常に興味深い内容なのは確か(もっと勉強し、いずれはレビューを書きたいと思っています)。
「人間とは何か」という問いに対する、これまでの言説を超越した何かがあります。
一応読むときの注意事項を挙げておきますと
4章構成なのですが、理論そのものを説明しているのは4章のみで1章から3章までは全て前振りです。
3章まではあくまで4章を理解するためのアナロジーなので肩の力を抜いて読みましょう。
郡司ペギオ幸夫の理論は「よくわからないけどなんか凄そう」という印象を与える力強さがあります。
- 作者: 郡司ペギオ‐幸夫
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2004/07
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 6回
- この商品を含むブログ (14件) を見る
この最後に
本書にはわからないところが沢山ある。しかし、考えてもみてほしい。生命をわかるには、数学理論のすべてを動員したところで足りないのは明らかではないか。数学理論のすべてを動員するものこそが生きているのだから。とすれば、本書のわからないところは、私たちも生きているからには、わかっているはずのことなのだ。今後、物事を考えようとする人が、そこから何ものかを汲み出していくことを強く期待する。
「わからないところが沢山ある」って・・・それで書評していいのか!とつっこみたくなるところですが
わからない中にも凄みを感じさせる。それがペギオ理論ということなのでしょう。
「へのつっぱりはいらんですよ」みたいなものですね。
生きていることの科学の帯にも
「彼の話は難しい。でも、その本気の志向が実に魅力的なのだ」(by 養老孟司)
とあり、養老孟司も理解してないが何か凄いと思っているようだ、ということが伺えます。
ちなみに、ペギオ理論について一番まとまっている本は多分これだと思われます。
- 作者: 郡司ペギオ‐幸夫
- 出版社/メーカー: 哲学書房
- 発売日: 2006/03/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 3回
- この商品を含むブログ (6件) を見る