オーストラリアの選挙

オーストラリアでは11月24日に総選挙があるようなのですが
せっかくなので、簡単にその仕組みをまとめ。

  • 18歳以上のオーストラリア市民に投票権がある
  • House of Representatives(下院)は人口に比例して選挙区が区分けされており(よく分からないが、Sydneyとかそんな感じ)各選挙区から1名、計150名を選出する。任期は3年。有権者は候補者全員に対して順位をつける
  • The Senate(上院)は6つの州から12名ずつと2つのテリトリー(小さい州みたいなもの)から2名ずつ、計76名を選ぶ。6年任期で3年ごとに半数改選。有権者は政党への投票か、候補者への投票かのどちらかを選び、投票。候補者へ投票の場合、第一希望と第二希望の2名を選ぶ



太字にしたのは、ユニークだなと思った箇所です。
ひとりの候補者を選ぶのではなく、候補者の順位付けをするというのが面白い。
これで、どうも誰かが過半数に達するまで一人ずつ脱落させていく、という方法をとるみたいです。
例えば1,2,3,4,5の5人の有権者でA、B、Cの3名の候補者から一人選ぶ際
1.A>C>B
2.A>C>B
3.B>A>C
4.B>A>C
5.C>B>A
という選挙結果になったとします。
まず、最初に一番第1希望の数が少ないCが脱落します。すると
1.A>B
2.A>B
3.B>A
4.B>A
5.B>A
となりますので、Bが過半数を獲得してみごと当選と相成ります。


なお、この例はあえて恣意的に違和感を与えるように作ってあります。
最初の結果を見ると、BよりAの方が望ましいんじゃないか、という印象を受けません?
第2希望はBよりAの方が多いわけですからね。
まあ、そもそも小生の理解が本当に正しいのか、という問題もありますが
選挙制度というのはどのように設計してもどこかに歪みがあるという好例だなと思いまして
あえて、こんな例を作ってみました。