ストレートガールの作者の小説「少年弦楽器」感想(ネタバレなし)

うちのブログには、数は少ないのですが
定期的に「ジャンプデジタルマンガ」というキーワードで訪問してくる方々がいます。
googleで検索すると2番目に引っかかるせいでしょうね。
はてなSEO半端ないな、と。


で、せっかくなので、そんな方々に
ストレートガールの作者、鞘マモルさんが自身のサイトで公開している
少年弦楽器」(http://www.straight-girl.com/)
がめちゃくちゃ面白かったので、紹介しておきます。


この物語は、好奇心旺盛でちょっと変わり者の小学生、時田と
同級生だが、性格はシャイでおとなしめの牧村が
嵐の日に偶然、模型店の自販機の前で出会うところから始まります。
この時田と牧村のコンビは、若干ストレートガールのキョーコとリカを彷彿とさせる感じで
映像ではなく文字ではありますが
ストレートガールで感じられたスピード感というか
楽しげなテンポが上手く表現できているんじゃないかと。
トムソーヤ・・・いや、ズッコケ3人組を読んでたころのワクワク感に近いですかね。


一方、ストレートガールと大きく違うのは
推理要素があるという点ですね。
前半にちりばめられてた伏線の怒涛の回収っぷりは、なかなか気持ちよかったです。
ただ、前半にあまりにも多くの伏線を結構あからさまに張っているので
推理小説があまり好きでない人にとっては
ちょっとむず痒い文体かもしれないな、とは思います。
序盤さえ乗り切れば、あとは一気に読めるんですけどね。


あと、この小説が「SF小説」となっている点について。
えー、一般的なSF小説を期待して読まない方がいいっすよ。
逆に、SF小説が苦手な人でも全然気にしないで読めると思います。
ま、確かに「科学」に関するお話はたくさん出てくるんですけどね。SFかって言われると・・・?
ちなみに個人的には「科学」の部分も楽しく読めました。