ロイ・ジョーンズJr. VS フェニックス・トリニダート

実は試合を全く見たことがなく
その素晴らしい戦績のみが小生の印象に残っている両者。
39歳vs35歳ということで全盛期のパフォーマンスは
期待できないだろうけど、その栄光の一端でも見ることができればいいかな
と思い、シドニーのカジノで観戦してきました。


両者ともオーソドックスのボクサータイプ。
ただ、トリニダート選手はジャブとワンツー中心で組み立てる
非常に基本に忠実なスタイルなのに対し
ジョーンズ選手は、ガードを下げたり、踊って相手を挑発してみたり
ロープに寄り掛ってみたりと、非常にトリッキーな動きを見せるタイプで
攻撃も、あまりジャブは使わず
いきなり右を打ち込む、軽くジャンプして飛び込みながらパンチを打つ、などと
相手の虚をつくことを狙ったものが多い、という印象。


試合展開ですが、序盤はトリニダート選手が落ち着いて
ジャブやワンツーを見せつつ、左ボディを中心に攻撃する展開。
ジョーンズ選手もときおり有効打を入れますが
全体的な印象では、トリニダート選手の方が手数を見せ
後半、ボディが効いてきたらジョーンズ選手やばいかな、と思ってみておりました。
途中、ジョーンズ選手が自ら腹を叩き、効いてないぞ
というパフォーマンスを見せていましたけど。


ただ、トリニダート選手は非常に硬いボクシングをする半面
ジョーンズ選手のトリッキーなパンチにいまいち反応できていない感じで
顔面への有効打はジョーンズ選手の方が多かったですね。
で、判定がどうなっているのかは正直よくわからないな、と思いつつ見ていた7R
ジョーンズ選手が出した右のショートフックがテンプルを直撃!
完全に三半規管を揺らされたトリニダート選手がダウン!
いやー、ほんとコンパクトなショートフックで軽く振っただけのように見えるのですが
力ではなく完ぺきなタイミングだったから倒れたんでしょうね。
これで、流れは完全にジョーンズ選手へ。
10Rにも、ほんと軽くジャブのように出した右を
トリニダート選手が攻撃に移ろうとするまさにそのタイミングでヒット。
これで2度目のダウンを奪い、最終的に大差の判定勝利。


いやー、あんた本当に39歳ですか、と。
最近の戦績の不調はなんだったんでしょうね。
トリニダート選手がよほど調子が悪かった、という可能性もありますが。
今後、どのような選手と試合をするのかわかりませんが
これだけのパフォーマンスを見せてくれるのなら
今回のようなレジェンド対決でも、今のチャンピオンとやっても
どちらにせよ、楽しめそうです。