一般意思って何だ?

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070514#p5
経由で
http://www.axis-cafe.net/weblog/t-ohya/archives/000423.html
を拝見。
内容について物凄く端的に説明しますと、宮台氏の憲法に関するコラム
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/consti/news/200705/CK2007050802014481.html
の中で「ルソー(仏の哲学者)のいう一般意思だから、日本人の大半がそう思っている、と日本人全員が思えなければなりません。
それには、国民の八割が投票して八割が賛成するといった圧倒的意思が、示される必要があります。」
という表記があるのですが、一般意思と八割が投票して八割が賛成することとは
何の関係もない。その理由は云々、というものです。


この云々の部分なのですが
ルソーについて雀の涙ほどの知識しか持ち合わせていない小生が
物凄くざっくりとおおや氏の説明を解釈してしまうと
「市民は投票の際に社会的な制約を受ける。また制約を受けないにしても個々人が一般意思を理解しているわけではない。
よって、投票の結果が一般意思を反映している可能性は物凄く限られたケースのみである。
それどころか、そもそも一般意思の反映を目的とする上で投票という制度が適しているとは言い難い。」
ということなのだと思います。


その主張自体は納得です。
「八割が投票して八割が賛成する」すなわち「少なくとも64%の有権者が賛成している」
ことが一般意思を表しているとは到底言えないでしょう。


ただ、直接投票に高い関心を持つ小生としては
現在の日本社会において「全員が投票して全員が賛成した」場合でも
一般意思と同一であると見なすには不十分なのかどうかが興味深いです。
今の日本社会において有権者全員が賛成!と言っている場合
人民全体の共通利害に基づいて形成される一般意思がそのまま反映されている可能性が高いと思うんですけどね。


宮台氏の主張についても、八割の下りは置いといて、大筋としては
「反対争点の場合、投票結果と一般意思との間に関係性を見出すのは難しいが
合意争点の場合は、特殊なケースを除いて一般意思の反映である可能性が高い。」
ということを言いたかったのだと思いますが、この点については如何でしょう。


とコメント欄で聞いてみようかな・・・。