馬インフルエンザについて調べる

今、日本の競馬会は大変なことになっているようで。
馬インフルエンザってどんなもんだろう、ということで
Yahooニュースからのリンクをたどってみました。
http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/fact/50.html
こちらでは2,3週間で治るとありますね。
これだとメイショウサムソン凱旋門賞は厳しいのではないでしょうか?


それに対し、JRAの競走馬総合研究所のページでは
程度が軽ければ、10〜15日で収まる、とありますね。
http://www.equinst.go.jp/JP/book/kansenS/EIF.html
10日だとして、8月下旬ですか。
治ったとしても、受け入れ先厩舎から断られるんじゃないのか?
と心配になります。どう考えてもウォッカのときより
深刻ですね。こりゃ、ぶっつけ凱旋門にしない限り無理そうですね。


ちなみに、競走馬総合研究所のページには
馬インフルエンザについて相当詳しく事例が載っています。
この部分が気になりますね・・・

1979年のスウェーデンにおける流行時に、1,011頭の発症馬について調査した成績が報告されています。それによると、ウマ1型とウマ2型ウイルスの混合ワクチンを定期的に接種していた馬では37%、定期的ではないものの、過去にワクチン接種の経験がある馬では77%が発病しましたが、ワクチン接種歴のない馬では98%もの馬が発病しました。最近の発生例としては、1992年の香港のシャティン競馬場において在厩馬はすべて定期的にワクチンが接種されていたにもかかわらず、958頭のうち402頭(42%)が発病しました。

ウィルスの変異といった要素のせいなのでしょうか。
ワクチンを接種していても40%前後の馬が感染しているようですね。
この下に、「後半年に1回ずつ春と秋に補強接種が実施されています。」
とあり、もしかしたら当時のスウェーデンや香港より
まめに摂取しているのかもしれませんが、海外の事例から判断する限りでは
当初、開催しようとしていたJRAの判断は甘いですよね。
管理職、経営者が賢明な判断を下せないようでは
研究所の人たちも報われないですよ。


ちなみに、小生はこの研究所が出版している本を2冊持ってます。

競走馬の科学―速い馬とはこういう馬だ (ブルーバックス)

競走馬の科学―速い馬とはこういう馬だ (ブルーバックス)

馬の科学―サラブレッドはなぜ速いか (ブルーバックス)

馬の科学―サラブレッドはなぜ速いか (ブルーバックス)

どちらも他では得られないユニークな情報が満載です。
あと、こんな本もあるんですね。
サラブレッド!サラブレッド!?―研究者が話す92話

サラブレッド!サラブレッド!?―研究者が話す92話

個人的には、こういう体系立ってない形で
専門家に話を聞く、というスタイルはあまり好きではないのですが
ちょっと気にはなりますね。


最後に、どこかのスポーツ新聞が
「2ヶ月なら数千億円の被害」という記事を出しているようで
何を根拠に2ヶ月なのかと思って調べてみたら
1971〜72年のときの事例なんですね。
http://www.equinst.go.jp/JP/kenkyuu/seika/seika-inf.html
このときは、2開催+1週も中止したようで。
まあ、このときとは違い、ワクチンも治療法もあるわけですから
2ヶ月ということはないでしょうが
病気の性質からいって
来週には開催、というわけにはいかないでしょうね。
秋のG1戦線に大きく影響を与えそうですねー。