国民投票法案

巷では、国民投票法案がちょっと話題になっていますが
実は小生、いまいちよくわかっていないんですよね。
気になる点を列挙してみたいと思います。


まず、メディアが「国民投票法」などと呼称していたために
小生が勘違いしていた点として

ということ。てっきり両方とも一般国民投票なのかと思ってましたよ。
以下
http://www.kenpoukaigi.gr.jp/seitoutou/20060412jimin-kokumintouhyouhouan.htm
からの引用です。

日本国憲法第96条に定める憲法改正について、国民の承認の投票(以下「国民投票」という)に閥する手続を定めるとともに、あわせて憲法改正の発議の手続を整備するもの

うーむ、これは残念。小生としては一般国民投票の方が断然関心が高いんですよね。
現状の政治体制では、一般国民投票法なんて制定されても
全然利用されないでしょうが、首相公選制になったらわかりませんよ!と考えております。
首相が議会との対立を解決するために一般国民投票を利用する
というシチュエーションは面白そうじゃないですか?
公選制は、小泉前首相が少し関心を示していたように
一つ間違えれば、制定される可能性もあるのでは、いう期待感があります。


そして、ちょっと話題になっている最低投票率に関する議論なのですが
最低投票率導入に反対する意見のひとつに
「賛成でも反対でもない、という意思表示ができないのは問題だ」
というものがあって、これを見たとたん
「へ?、白票投じればいいんじゃないの?」
と思ったのですが、今回の自民党案を見てみると

第五 投票及び開票

四 投票の方式

 投票人は、投票所において、憲法改正案に対して賛成するときは○、反対するときは×の記号を、自ら記載して、これを投票箱に入れなければならないものとすること。

と書かれているではないですか。もしかして白票って有効投票と見なされない?
ちょっと自民党案には曖昧な点がありはっきりしませんが。ちょっとおかしいな、と。


小生自身は、最低投票率はいくつかの条件が満たされれば
ぜひ導入するべきだと思っているのですが
その条件、というか前提として「白票を投票可能」というのは当然あります。
最低投票率と白票はセット、なのは当たり前、じゃないんですかね?


ちなみに小生は最低投票率、というよりも
民意を正確に反映する努力は最大限にした方がいい、という観点から
投票を義務にする
ことを提案したいと思います。投票に行かなかった人に対しては
罰金を徴収して選挙の費用に充てちゃいましょう。


そして、選挙管理委員会に対しては、目標とする投票率を定め
満たすことができなかったら、満たすまでは何度でも再投票の実施をさせると。
そうしたら、必死でキャンペーンを張るはずなので
投票率も上がるでしょう。
これで、終わりなき投票、とかなったらそれはそれで面白そう。
「埼玉県13回再投票の新記録達成!!」とか。


最後に、憲法改正案を提示するための条件ですが

第一三 憲法改正の発議のための国会法の一部改正

 一 憲法改正案の提出

 1 議員が憲法改正案を提出するには、衆議院においては議員100人以上、参輦院においては議員50人以上の賛成を要するものとすること。
  2 憲法改正案の提出に当たっては、その提出者は、内容的に関連する事項ごとに区分して行うよう努めなければならないものとすること。

この条件に従うと、単独で改正案を提出できるのは
自民党民主党、ということですか。まあこの点については重要ではないでしょう。
国会議員以外の有志、団体にも提案の余地を与えた方がいいと思いますが。
それより、「内容的に関連する事項ごとに区分して行うよう努めなければならない」というところが
いかにも曖昧ですね。
できれば、一度の改正案では一条しか変えられないくらい徹底してほしいところ。
まとめて複数の条項を変えられると、十分に吟味できませんし
どさくさに紛れて恐ろしい改悪が成される可能性も否定できないので。
まあ、自民党(の一部勢力)にしてみるとGHQに汚された憲法なんぞ
全て書き換えたいくらいの意気込みでしょうからね・・・無理か。