芥川龍之介を読んでみる

年末、いつまでたっても集束しないプログラムの計算を待ちながら
これまで読んだ芋粥と鼻、羅生門の三作品が全て面白かったと記憶している
芥川龍之介の作品を青空文庫で読んでみることにしました。


とりあえず、上から片っ端に読んでいるのですが
流石に全作品(半数ほどはエッセイですが)面白いとは行かず
どうにかして読む作品を絞ろうかな、と勘案中。


なお、今までのところで、おっ、と思った作品ランキングを。


第三位 アグニの神
ファンタジーですね。
芥川龍之介がこういう作品を書いているということ事態が意外でした。
話中に出てくる神様がいかにも人間臭くていい味出しているな、いかにもアジアだな、と。
ただし、いかにも、とかいいながら
小生がこういうアジアンテイストな如何わしい雰囲気を醸し出すファンタジーに触れたのは
ぶっちゃけ、中村うさぎ極道くん漫遊記ぐらい、ということは秘密。


芥川龍之介は、「愛読書の印象」の冒頭で好きな本に西遊記水滸伝を挙げており
案外、ファンタジーが好きなんだな、と。まあ、両者とも中国の物語なので
ファンタジー全般との相性は知りませんが。


第二位 或敵打の話
芥川龍之介の作品はほとんどが短編なのですが
この作品は短い中にもほどよくエピソードがちりばめられており
非常にテンポ良く読めました。
ストーリーは、敵討ちの話です、ってそのまんまですが
設定も筋も大体、一般的な敵討ちのエピソードと相違ないにもかかわらず
ちょっとしたズレがスパイスとして非常に効いています。


第一位 あばばばば
これは、タイトルからして勝負しているように
実は芥川龍之介にとって渾身の作品なんじゃないかと。
このタイトルは丁半博打だと思うんですよ。
はまればいいけど、こけたら救いようがない、という。


そういう意味ではこの作品は大成功なんじゃないかと。
読んでいる途中では、タイトルのことを忘れてましたが
最後の最後であ、そういえば、と。
絶妙な間でタイトルを思い出し、軽く楽しい気分になりました。


ひと通り読み終わったあとに最終的なランキングもつけます。
こういう作業をすると作品名を忘れないかな、という期待を込めて。


ちなみに青空文庫以外で読んだものも含めると
芋粥が一番印象に残ってます。
芋粥すごい旨そうだな、と。
まじ食べたい、と。
すいません、ストーリーは覚えてないです。