「それでもボクはやってない」

http://www.soreboku.jp/index.html
気になっていた映画、「それでもボクはやってない」見に行きました。
超映画批評で極めて評価が高かったことで妙に高い期待を持って見に行ってしまったため
期待以上のものだったかと言われると難しいところですが
非常にいい映画だったと思います。


容疑者、被告の置かれる立場の厳しさ。
被害者感情。
警察、検察、裁判官、弁護士それぞれの状況や思惑。
裁判に詰まったさまざまな要素が
等身大の姿で描かれている良作だと思います。


最近、新聞やネットによると、裁判員をやるのは気が重いという意見が出てきているようなのですが
この映画を見るとさらに気が重くなること請け合いです。
ただ、気が重くなることは、裁判員制度が成熟していく中で欠かせない過程だと思います。
人の人生がかかっている判断に対し、気が重くならない方がおかしいです。
その中で、いかに正しい決断を下すか（正しいとは何？という問いが残りますが）。
この映画を見て、気が重くなって、真剣に裁判の意味について考えるのも悪くないかもしれません。


ちなみに、映画の描き方があまりにも現実に迫っているために
映画を見た直後は、裁判制度云々以前に「痴漢の冤罪にならないよう気をつけよう」
とわが身の心配をしてしまいましたよ。